東洋経済ONLINEへの抗議文

抗議文

東洋経済新報社社長 駒橋憲一 様

東洋経済ONLINE 編集長 様

共同親権運動・国家賠償請求訴訟を進める会

3月13日付で、貴社のライターの今一生氏から当会に共同親権と虐待に関する質問事項が送られてきたため、ご本人と電話でお話しし、趣旨を聞いた上、宗像から質問に文書で回答しました。回答は以下のような形で4月3日付で貴社配信の記事になっています。

https://toyokeizai.net/articles/-/340881

この件について、質問に回答した当会の宗像から、4月4日付で、東洋経済ONLINE編集長宛にメールを送り、対抗言論を求めています。その際のメール趣旨は以下になります。

以下4月4日付、宗像からの東洋経済ONLINEへの連絡

「略(当会の)、回答の全文は当会のサイトで公開し、貴社の記事のコメント欄にも宗像名義で投稿しています。

どの段階で、今氏の質問の問題点が回答から削られたのか不明ですが、今氏は私との電話での問い合わせに対し、「私は中立、わかりやすく記事をまとめるのがライターの仕事」と述べていました。ところが、今回の私の発言の取り扱いは、本人の言っていることと違って、中立性に著しく欠け、回答した者としては戸惑うばかりです。

私どもは現在、国を相手に訴訟を行っており、このような中立性の損なう記事の配信は取材対象者との信義以前に訴訟妨害となりますので困ります。コメント欄や別の場で私どもが反論してもフェアさの観点からは不足です。

そこで、東洋経済オンラインに対して、今氏の記事に対する対抗言論を求めます。

今回の今氏との取材のやり取りの経過について触れた上で、私のほうも子どもの権利と暴力防止の観点から、共同親権に関する同程度の分量の記事を書きますので、東洋経済オンラインに掲載してください。

宗像 充(むなかたみつる)【共同親権運動・国家賠償請求訴訟を進める会】」

この件について、4月9日に、貴社の匿名の「サポート担当」から以下の回答をいただいています。以下。

「4月4日付けでいただいたご質問について、以下の通りご回答を申し上げます。

4月3日付け東洋経済オンライン記事「『共同親権』は子ども視点で見ると大問題だ」について 、?宗像様のコメント引用が中立性に著しく欠ける?今氏の記事に対する対抗言論を求める、

の2点のご指摘およびご要望をいただいたと受け止めました。

筆者の今氏に、取材の経緯などについて改めて確認いたしました。

まず、?につきましては、たしかに宗像様が今氏に対して回答された全文を記事に掲載したものではありません。

ただ、宗像様のご回答の趣旨をできるだけ正確に再現し、宗像様のご主張を記事の中で伝えたものと考えております。

記事文中において、回答者の回答をすべて掲載することはなく、そこは編集権の裁量の範囲だと考えております。

また、?につきましても、今氏との取材のやりとりの経緯について触れた上での対抗言論、とのご要望には応じかねます。」

 以上のやり取りを踏まえ、当会は貴社に抗議します。

 まず、雑誌やメディアに編集権はありますが、今回の私どもの申し入れは、貴社が「中立である」と表明して申し入れた取材に対して、それを前提に取材を受けた側が「中立性を損なっている」と指摘して、対抗言論を求めたものです。これに対して「編集権」を持ち出すのであれば、最初から「中立である」と述べて取材すること自体、だます意図があって取材したということになります。そうでなければ「だまされたあなたがたが悪い」ということを貴社は表明しております。

もしこの件について取材対象者に対して誠意を持って対応するのであれば、匿名の回答で苦情処理をするのではなく、具体的に「中立性を損なっている」との指摘について、中立性を担保しているという前提から具体的な内容を議論するのが本来ではないでしょうか。なので、私どもは対抗言論を求めました。貴社がまともな言論機関であることを期待したからですが、そうではなかったようです。

今回の貴社の対応は極めて卑劣であり、自らが担保すべき「表現の自由」「報道の自由」の価値を自ら貶めるものです。同時に我々の裁判に対する妨害行為です。言論機関として最低の対応であったとことを指摘し、強く抗議いたします。