司法に異議あり 5・12共同親権訴訟上告審集会レポート

2024年5月12日(日・母の日)に共同親権運動・国家賠償請求訴訟を進める会の総会と共同親権訴訟上告審の集会が築地社会教育会館3階洋室で開催された。

12時45分、集合したスタッフで会場のセッティング。

13時30分、総会開始。総会参加者は15名ほど。

宗像さんから「進める会2023年度 活動報告」と「進める会2024年度 活動予定」小畑さんから「2023年度決算報告」と「2024年度予算(案)」参加者から「進める会の運動はいつまで続けるのか」などの質問。決算と予算(案)は参加者の拍手をもって承認され、14時10分、総会終了。

休憩を挟んで、14時20分、共同親権訴訟上告審の集会スタート。

宗像さんが冒頭挨拶で、当事者のための法律の必要性、明日の正午の最高裁前でのアピールの告知、国会で戸籍制度が民法に与える影響が語られないため議論は混乱している、政権交代の可能性など。

14時25分、共同親権訴訟の弁護団の稲坂さん・古賀さんから上告理由書解説。稲坂さんから、裁判所の言い分は、憲法13条の幸福追求権の中に親の養育権を人権としては認めないというスタンス。

古賀さんから、民法学者の山口亮子さんの話。(最高裁判決に向けて弁論を開かせるため山口亮子さんの意見書を提出します)

14時25分、自然的親子権国賠の原告代理人弁護士 小島勇さん発言。自然的親子権訴訟と共同親権訴訟は似ている、二つの国賠の差は何か?、憲法13条幸福追求権と憲法14条平等権で違憲判決が出やすいのは14条、最高裁での違憲判決が引用されて統一的判決が出てくる影響など。

15時10分、北九州市立大学文学部教授の濱野健さん講演【戸籍「問題」の社会学 – 現代家族を知るための手がかりとして -】

濱野さんは社会学の視点から戸籍を解説。戸籍のイデオロギー的な面と実務的な面、戸籍の無い海外の人と話すときの難しさ、戸籍のモヤモヤやズレ、戸籍の違和感やかみ合わなさ、家族社会学から見ると日本の家族には個人が無く、家族と個人が対立関係、伝統の復古は東アジアだけでなはく西欧でも古典的家族が復古している、「入れ子」モデルの家族と個人の家族など。

15時55分から濱野さんと宗像さんの討論、書籍『結婚がヤバい』と戸籍の話、リベラルや夫婦別姓派やフェミニストたちは平等より伝統を優先した、討論は参加者との質疑応答に移って行き、憲法24条の「婚姻は両性の【合意のみ】に基いて成立」という結婚の自由は【合意のみ】が憲法のポイント、「法律婚は戸籍婚」で「事実婚は憲法婚」と呼ぶことが大事、戸籍と差別の話、刑事訴訟法は旧法を踏襲している部分が多い、みんなで国会に傍聴に行きませんか、など様々な意見が交わされる討論となった。

16時30分、アピールタイムでは自然的親子権国賠の原告から、共同親権訴訟と共に歩んで行きましょうというエールをいただく。

16時40分、原告挨拶では4名の原告が集会参加者へ挨拶。最高裁判決で弁論を開かせるために意見書提出を含め、明日正午の最高裁前アピールも頑張りましょう!

16時45分、集会は終了、会場の原状復帰をするために参会者全員でテーブルとイスの移動。(皆さんご協力ありがとうございました)

17時、月島の焼き鳥屋あうんで懇親会。焼き鳥を食べながら、共同親権運動は終わるのか?いや、やっとスタート地点に立ったのか?

懇親会の最後に宗像さんが放ったフレーズが印象的。辛亥革命をなしとげた孫文は死ぬときに言った「革命いまだ成らず」と。(記録記事 島津)