「単独親権で暴力が防げるってホント?」レポート

共同親権国賠訴訟の意義、院内集会の様子など、直接話しを聞くと新しく感じる印象もあり、興味深い内容も多かった。
制度の問題や、当事者の問題の最前線におられる2人の話は理不尽な社会に生きながらも希望を感じることができた。
親権制度だけに留まらない様々な問題、そして加害被害男女問わず支援の現場から分かる家族問題。
契約や権利に縛られるだけで家族になれる訳ではなく、対等な対話や相互理解により家族を成していくのだと感じた。
問題が起こったとき自己責任論を押し付けられる生きづらさがあったけれど、加害性、被害性は双方や社会にあるのだと感じた。

共同親権に反対する声にDVの懸念を主張されることがある。
現行の単独親権制度でもDVは増加している。
それ以前にDVの定義が不確定。経済的DV、デートDV、社会DV?なんでもDVが増殖していく。その主張に含まれる暴力性が恐ろしい。
「DV」は親子の生き別れを容認する免罪符では無いと思う。
単独親権者を決定する調査も無い中、DV加害者が単独親権者となり得る現在の単独親権制度の維持に疑問を持つし、危険にすら感じる。
行政等の「あなたは悪くない」と言われる支援の先に有効な回復はあるのだろうか、避難だと言われ孤立していく先に幸福はあるのだろうか、と疑問もある。
表面的なものや瞬間的なものでは無く、根本的な回復が重要だと思う。暴力への対処は必要だろうけれど、加害被害男女に関わらず、修復的な支援が必要だと感じた。

共同親権だけが問題を解決する訳ではないだろうけど、今も起こり続けている親子の引き離し問題の解決へと繋がる道しるべであることは間違いないだろう。

意図してか某大臣や議員は、離れて暮らす親子の直接的な関わりの重要性に否定的だと感じていた。反面、養育費のことばかり主張される。
と思っていたが、

「女は子どもを産む道具だ」
という発言をすれば激しいバッシングを受けるじゃない。
「男はお金をうむ道具だ」
という発言には怒ってもいいんだよ。

というセッション内の発言は印象的な発言のひとつだ。

時代は紛れも無く移り変わっている。今は機会均等、男女平等の時代。父親も我が子が愛おしく特別だし、成長に関わりたい。それを制度や社会認識が否定的なら豊かな社会になんてなれるハズもない。
今も起こり続けている親子の引き離し、別居親子差別がなくなり、この問題を問題と捉える社会となるよう改めて強く願う。
素晴らしい時間だったし次回も開催されるなら参加したい。 (ドラ)

参加は20人ほどでした。